
みずぼうそうの重症化
みずぼうそうが重症化すると…。
ある調査では、ワクチンを接種しない場合、みずぼうそうにかかると100万人に20人が死亡するとされています。
<水痘ワクチンに関するファクトシート(平成22年7月7日版)厚生労働省>
かつては致死率の高い病気であったはしか(麻疹)ですが、ワクチン接種によって流行が抑えられた今では、みずぼうそうによる死亡者の数の方が、はしかによる死亡者の数を上回っている状況です。みずぼうそうの重症化にとくに注意が必要な人については、以下をご覧ください。
みずぼうそうの重症化にとくに注意が必要な人

成人(みずぼうそうにかかったことやワクチンを接種したことのない人)
みずぼうそうは子どものうちにかかることがほとんどですが、成人が初めて感染すると、症状が子どもに比べて重いとされています。また脳炎が起こることも多いようです。

病気や薬によって免疫機能が低下している人
悪性腫瘍(特に化学療法・放射線療法中の白血病)、ネフローゼなどの基礎疾患や、それに対する治療によって免疫抑制状態にある人がみずぼうそうに感染すると、重症化しやすく命にかかわります。免疫機能が低下していると体内に侵入したウイルスをおさえこむ力が弱くなるため、よりウイルスが増えてしまうのです。
※こういった病気を治療中の人は、ワクチンを接種することができないこともあります。

妊婦
妊娠初期
みずぼうそうに初めて感染すると、2%の頻度で胎児・新生児に重い障害を起こす可能性があります。
妊娠5ヵ月目以降
この時期に初めてみずぼうそうに感染した妊婦から生まれた赤ちゃんは、帯状疱疹を早期に発症するといわれています。
出産5日前~出産2日後
妊婦がみずぼうそうを発症すると、抗ウイルス薬で治療が行われないと新生児は生後5~10日頃でみずぼうそうを発症し、約30%が死亡するという報告があります。
※妊娠中はワクチンを接種することができません。
<水痘ワクチンに関するファクトシート(平成22年7月7日版)厚生労働省>